yamairo guesthouse(長野県飯田市)

場所:長野県飯田市八幡町2035
設計期間:2017.03~2017.11
施工期間:2017.11~2018.05
デザイン:ReBuilding Center JAPAN 東野唯史
施工(耐震補強・設備):地元工務店
施工(内装):施主チーム セルフビルド
古材:現場、飯田の解体現場からセルフレスキュー
クライアント:中村瑞希

店舗情報:https://www.facebook.com/Yamairo/

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長野県飯田市にリビセンデザインの新しいお店、yamairo guesthouseが先日グランドオープンしました!

オーナーの中村瑞希ちゃんと初めて会ったのはリビセンの工事中のこと。地元・飯田にUターンしてゲストハウスをつくりたいということで、飯田の友達を紹介し、物件が決まり、デザインの話が来たのはもう一年以上前のことです。

この建物は「犬塚家」と呼ばれ、築年数はおよそ200年。土間が通り、家の中心に吹き抜け空間があるこの建物はもともと古物商を営んでいたそう。
飯田の市街地は1947年の飯田大火でほぼ焼失してしまったため、犬塚家のように現存する町家は珍しいそうです。

そんな貴重な町家を借りてゲストハウスを営めることが決まったのですが、建物の状態も決して良いとは言えず(むしろ見た目以上に悪かった)、耐震補強工事などがしっかり必要でした。この部分は地元の建築家さんにお願いし、しっかりと補強工事がされて、あんなに歪んでいた建物がまっすぐ立ち上がっています。
町家の雰囲気をなるべく残しつつも、ゲストハウスとしての事業継続性も大事にしなければいけないので、リノベーションするところ、残す所と、工夫しながら設計を進めていきました。

広くて快適なドミトリー、アルプスが望める個室、光が入って心地よい洗面所、バーカウンターが宿の中心にあり、宿泊客も地元の人もこの場所に集えばきっと良い思い出になるはず。
オーナー二人の人柄がきっとこれからいい宿にしたてあげてくれるでしょう。

工事はハーフビルド方式で行いましたが、かなりの量を施主のDIYで作られています。全国からお助け隊も集まりました!建物の左官工事の9割ほどは2日間「左官祭り」で延べ50人越えのお助け隊によって塗りあげられました。

使用された古材は飯田の解体現場から施主自らレスキューして来た材をかなり使用しています。そのほかにも現場から出て来た古材を使用しており、古材使用量はかなりのもの。上手に使ってくれています。

いろんな人の思いと熱意が詰まったゲストハウスです。
飯田市、車以外だと少しアクセスが悪いですが、行く価値ありです。
電車ものんびりしていて景色も最高で良いらしいですよー!!